馬耕犁(明治19年3月12日)

2008年07月28日
従来の馬耕犁は西洋乃形を其償模造せしものなれば形も大きく斤量も重くして日本在来の子馬には不適当なるに其価格も十圓以上なりしかば農事の熱心の者も之を購入使用するに頗る不便を感じ為に馬耕法の進歩と普及とを妨げたる事なるが此度其道に精しき人々が協議して種々工夫を凝し軽便の馬耕犁を製作して試用されしに頗る好結果と得たりしと云談新製の犁は道具悉皆附属し一具四圓なる由売捌所は当区一番丁の農具製作所なり

〈訳〉
従来の馬耕犁は西洋の形をまねて作られているため、形も大きく重く、日本在来の馬にはあわないものであった。また、値段も十円以上と高値であり、農業に熱心な者であっても購入、使用することにとても不便を感じていた。

しかし、このたび、この馬耕犁に精通した人達が集まり協議してさまざまな工夫をこらして軽便な馬耕犁を製作し試用したところとても良い結果を得たという。

この新しい馬耕犁は付属の道具もすべて付いて一セット四円とのこと。販売所は一番丁の農具製作所である。
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